【塾経営の教科書】「めざせ!勝ち組学習塾!!」セミナー Lesson18「FC本部が使っている市場評価」(2)
【塾経営の教科書】「めざせ!勝ち組学習塾!!」セミナー Lesson18「FC本部が使っている市場評価」(2)
みなさん,こんにちは。
めざせ!勝ち組学習塾!!セミナー講師の山本です。
さて,本日のテーマは「FC本部が使っている市場評価」(2)です。
前回お話しした,学習塾FC本部で使っている「3C分析」についてお話いて行きたいと思います。
まだ,お読みでない方は, Lesson17「FC本部が使っている市場評価」(1)を先にお読みください。
【顧客】
塾の顧客とは当然学齢期のお子さんでしょう。
もし,後述の競合他社がまったく存在しない空白エリア(ブルーオーシャンといいます)で塾を開設したとしても,そもそも十分な数の学齢期のお子さんがいなければ,教室を維持するのに生徒を確保することは難しいでしょう。
何を当たり前のことをと,思われそうですが,あなたは最新の商圏顧客動向を把握していますか。
まずターゲット中学(でしょうか?)2校あるいは3校のそれぞれの生徒数。
同時に来年,再来年の推移,を先読みしてノートに書き出してみてください。(生徒数動向といいます)
念のためにご存じない方のために書きますと,あなたの塾がある市町村教育委員会のホームページで簡単に見つかるはずです。
「○○市 中学校 生徒数」で検索します。
推移というからには,学年別の生徒数動向を4月1日をまたいで見ます。来春には,中3生が卒業して,小6生が入ってきますからね。
この数字にも注目してください。極端な先細りがなければ大丈夫です。
【生徒のニーズ】
次に顧客のニーズを振り返りましょう。
もし,公立志向の強い地域であれば,とにかく教科書のマスター・定期テスト対策を行い,内申点を上げることに注力すべきなのは当然ですが,大学・短期大学への進学率が6割に迫ろうとする現在,高校入学後の学習機会を考えれば,私立進学という選択肢も当然重要になってきます。
塾生に私立進学校を勧めることは,長期的な視点に立てば,経営上もメリットが大きいのです。
わたしの経験でいえば生徒自身は,公立志望を口にしていても,保護者は,公立と私立という高校入試の場面より,むしろ大学進学を強く望んでいることも少なくありません。
商圏内顧客ニーズには敏感になって頂きたいと思います。
【顧客を選ぶ】
顧客は,塾を選びます。
もし,通塾圏に少数の教室しかなければそれは簡単でしょうが,名の知れた大手ブランドがいくつもある場合ですと競争は,過激かつ熾烈になります。
こうした現状の中で,顧客を選ぶいうと,何だよ,お客を選んでいる余裕などない...という意見も聞かれそうですが。
自教室のブランディングが絶対必要だというお話は再三してきました。
自教室のコンセプトに合っていない顧客層をアテにすると衰退が始まります。
とくに,意味のない値下げ競争で疲弊して販促費すら捻出できない。売上が上がったら,その時に初めて販促にお金を掛けるという悪循環はいちばん避けなければならない落とし穴なのです。
ブランディングは,この「顧客を選ぶ」ことに他なりません。
反対に,お客様の方でも数ある塾の中から,たった一つの教室を選ぶ訳ですから,こちらのターゲットに当たるお客様はぜひとも入塾してもらいましょう。
【安ければ人は集まるのか】
また,通常月謝の授業料や講習費の金額もニーズに合っていなければなりません。
いや,正確にいうならば値付けにも戦略が必要なのです。
地域内で安ければ当然,入塾自体のハードルは下がりますが,その分売上は減ります。
反対に高ければ,入塾時の保護者に与えるストレスはやや大きくなりますが,同じだけの売上を得るのに生徒数自体は少なくて済みます。
この問題は,たいへん微妙で,皆さんは「相場」というものをたいへん気にされます。
また,FC加盟店ですと,ロイヤリティーの多寡もよく話題になります。
ただし,私たちは,将来日本を背負う子どもたちを育てるプロですので,自信を持って適切な学習機会を啓蒙し,かつ地域の活性化に取り組んで頂きたいと思います。
ですから,重要なのは,あなたの教室のブランドを明確に打ち出し,市場に長らく留まり,ブランドにマッチする顧客と良い関係を築いていくことなのです。
【競合他社を知る】
競合校を調べることもたいへん重要です。
開校の時には,既存店鋪は,調べてあるかもしれませんが,その後市場に変化はありませんか?
ここでいう競合校とは,エリアに存在する他の塾という意味だけではありません。
業態(ビジネスモデル)が似ている塾のコーポレイトサイト(つまりホームページ)を見てください。
まず目に入る最大の訴求ポイントはなんでしょうか。
全国ブランドの大手塾ほど写真・イラストを多用するイメージ戦略をとりがちです。
なぜでしょうか。
とくにFC校が主な場合には,加盟店の数だけいろいろな方針があって,地域に合った細かなポイントを挙げられないからです。
ここにヒントがあります。
もし,あなたが小規模塾の経営者であれば,これを逆手に取って,大手ではできない丁寧な地域密着をうたえばいいのです。
また,もしあなたがFC加盟店であれば,先に上げた本部のイメージ戦略を補完する独自の販促活動に注力すべきなのです。
また,ザー(加盟先のFC本部)によっては,ジー(FC加盟店)の独自販促を禁止している場合もあります。担当SVとよく相談してください。
開校からそれほど時間が経っていなければ,アナログですが(笑)新聞を取ることもお勧めします。大手の販促戦略を徹底的に研究してください。
どのようなチラシを何曜日に折り込んでいますか。また,たとえ他業種の折込チラシでも参考になるはずです。
業種を問わずチラシのストーリーを読み取るようにしてください。
これだけ書いても,新聞代がもったいないなどという声が聞こえます。適正な投資なくして事業の成功はありません。
ですが,まあ,読者さまのために
Shufoo!(シュフー)
を検索すれば,チラシが無料で見れますので,念のため。
【入塾面談は貴重な情報源】
問合せがあった際のゴールは,当然面談のアポ取りですが,この時,過去の通塾歴は必ず聞くべきです。
以前にどちらかの塾に通ったことがあれば,なぜ塾をやめたのか,あるいはやめようと思っているのかは,入塾後同じ過ちを繰り返さないために重要です。
ポイントは,その競合塾の様子をさりげなく聞いておくことです。
入塾のきっかけ,満足感など,生の声は経営のお手本になります。
ただし,どこの塾も100%の顧客に満足を与えることは難しいのです。
しかし,顧客とのミスマッチを少なくすることはできます。
また近い将来その教室と自教室の2つを比較して体験授業両方の塾で受ける際なども比較誘導のキーワードを見つけるのに役に立ちます。
仮にお客さんが,すぐに結論が出せない場合に,こうしたら良いという客観的意見を装って,自教室への誘導をはかるのです。
競合校に足りない部分を自教室の強みに換えてアピールします。
生徒や保護者の声はこうした場合に役立つたいへん貴重な情報源となります。
【こんな方法も】
自教室に通っている生徒のうち,仲のよい生徒ができたらその子たちに話を聞きます。
コツは,ひとりの生徒に聞くのではなく,複数の生徒がいる場で,○○くんさぁ,□□中で人気がある塾ってどこ?と水を向けます。詰問調にならずにゆっくり聞きます。ええ,あそこの塾って人気あるの?とか,結構人数いるんだ?など,販促のヒントになる情報はたくさんあるはずです。忘れないうちにメモを取ります。だれから聞いたのかも含め書き留めます。なぜでしょうか。誤解もデマも当然混じりますが,他では決して手に入らない,貴重な情報だからです。
【自教室】
自教室の価値を見極めることは,上記の顧客や競合校を知ること以上に重要です。
それは,自教室の運営方針・販促方法は教室長であるあなたが決める必要があるからです。
そもそも,塾だから集まる,個別だから集まるという時代はとうの昔に過ぎ去ってしまいました。
「地域No.1」を呼号する塾は少なくないのですが,どういう基準での話でしょうか。教室長の熱意だ,というのも悪くありませんが,地域の多くの教室と比較して初めて,具体的な差異が運営の方向付け,販促経費の使い方に現れるのです。
このセミナーブログでは,繰り返し,繰り返し述べてきましたが,あなたの塾が勝ち組になりたければ,最初に立地,そして二番目にブランディング(ブランドを作る)ことなのです。
【入塾後の面談】
また,入塾してくれた生徒や保護者には,入塾後の再面談は,他塾との比較という点で貴重な情報源です。
定期的に生徒満足度を測るアンケート調査を行います。ノートや単語帳などたとえわずかでもお礼を渡せば,思いのほか詳細な回答を得られます。
【講師スタッフ満足度】
加えて,もしあなたの教室が開校から時間が経過した既存校なら,講師の満足度にも注意が必要です。
2018年は,とくに都市部のサービス業で人手不足による業績悪化が顕著となっています。
良い職場環境を提供することも塾経営者の責務でしょう。
私のセミナーでも講師研修はよりいっそう丁寧に行っていますし,講師ミーティングの頻度も上げています。
講師スタッフの満足度は,給与など待遇面だけではもちろんありません。総合的な満足度を与える,ストレスを取り除くことが必要です。
スタッフにもアンケートを取ってできるだけ歩み寄ることも必要でしょう。
【3Cを活かした経営】
塾に通っているお子さん方には,学期毎に通信簿が渡されて一喜一憂することでしょう。
塾の通信簿はいかがでしょうか。
もちろん,塾経営の目標が利益の追求であるなら,決算数値として表すことができます。
数値が思った通りに到達できていれば問題ないかもしれませんが,経営は環境に合わせる必要もあるのです。
FC本部でも,毎月加盟店の数値目標と実績を照らし合わせ少しでも改善できるよう指導方針を決めています。この際,ここでお話しした3C分析を活用することで,多角的な視点での教室評価が生まれるのです。
今日はここまで。
まずは行動。頑張って行きましょう!
最後まで,お読みいただきありがとうございます。
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なお,このブログは,あなたの教室の「問題発見の場」です。
「立直し」には,一日も早い行動が必要です。